国際問題評論家でPARCの創設からかかわってきた故・北沢洋子さんは生前ご自身のウェブサイト「北沢洋子の国際情報」にてご自身の連載記事やブログ記事、書評、その他論考を取りまとめておられました。ここで閲覧できる記事は同ウェブサイトに掲載されたいた記事を再掲載したものです。

<略歴>
1933年生まれ。東京出身。1959年にアジア・アフリカ人民連帯会議(AAPSO)カイロ事務局に就職。同組織は1955年のアジア・アフリカ会議(バンドン会議)の精神に根差し、大国に牛耳られていた国連に代わり民族解放運動の国際的支援機関の役割を果たしていた。北沢さんは1967年までの8年間勤務し、アルジェリアなどの独立、南アフリカでのマンデラの反アパルトヘイト闘争、コンゴでのルムンバの独立闘争などを目の当たりにし、民衆運動や民族解放の重要性を体得していった。
1967年に帰国後、英文『AMPO』の発刊に参加し、1973年のアジア太平洋資料センター(PARC)の創設メンバーの一人となる。
1979年に発刊したPARCの刊行物『世界から』にて連載『世界の底流』を長期にわたり担当し、世界各国の民衆運動や分析を伝えた。
国際行事ピープルズ・プラン21(PP21)、ブラジル・リオサミットにおける市民社会スペースを拡大させるための運動や「G7を裁く国際民衆法廷」、「債務帳消しキャンペーン日本実行委員会(Jubilee 2000 Japan)」など数多くの国際運動に参画し、ブラジル・ポルトアレグレで開催された第一回の「世界社会フォーラム(WSF)」には、ただ一人の日本人として参加。
2001年より自身のウェブサイト『北沢洋子の国際情報』にて「世界の底流」連載を続け、2015年6月19日の投稿が多くの人に発信された最後の記事となった。
主な著作・共編著に『私の会った革命家たち アジア・アフリカ30人』第三文明社(1980)、『暮らしの中の第三世界 飽食と繁栄VS飢えと貧困』聖文社(1989)、『顔のない国際機関 IMF・世界銀行』村井吉敬共編著 学陽書房(1995)、『利潤か人間か グローバル化の実態と新しい社会運動』コモンズ(2003)、『徹底解剖100円ショップ-日常化するグローバリゼーション』アジア太平洋資料センター編 コモンズ (2004)など。

<現在公開中のオンラインアーカイブ>
世界の底流(一部のみ公開中全文は2023年内公開予定)
Debt-net通信